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Radio Dialogue 第2回(Vol.3)

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Radio Dialogue第2回(Vol.3)を配信します。
収録は10月8日(金)の午後10:00から開始し、午前1:00頃終了しました。
「わからない」をテーマに2人の話者が話題を持ち寄って対談し、フリートークののち最近読んだ本について話しました。
各vol.ごとに編集が終わり次第、随時配信して参ります。
第3回(vol.1)の配信は10月20日頃を予定しています。
Radio Dialogueではリスナーの皆さんのコメントを募集しています。「わからない」、あるいは「わかる」についてがんがんご意見・感想・その他をお寄せください。Twitterのハッシュタグは#ラジオダイアログをお使いください。いただいたコメントは積極的に番組内で取り上げます。
番組の進行は以下の通り:
・前回収録の振り返りとPodcast配信の苦労話
・先攻:カノウソウスケ「感想文の書き方がわからない」
・後攻:GARIO「散髪のオーダーの仕方がわからない」
・フリートーク(←今回はここまで)
・読書コーナー:『火車』『文鳥』


Vol.3 Free Session
このブラウザでは再生できません。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら

キーワード:
映画
集団
音楽
文学
創作
同人活動
インディーズ
↓↓トークの解説を読む↓↓

00:07 『キングスマン』:2014年のイギリスのスパイアクション映画。ロンドンのサヴィル・ロウのテーラーを本拠地とする、どこの国にも属さないスパイ組織「キングスマン」の活躍を描く。ちなみにサヴィル・ロウは名門紳士服店が集中するストリートであり、ここに居を構えることはテーラーにとって大変な名誉であるとされる。なお日本語の「背広」はこの通りの名前、サヴィル・ロウに由来するという説がある。
00:09 紳士:上流階級の男性のこと。あるいは上品で教養がある、立派な男性のこと。西洋では、上流階級に位置する人は賢くて高潔で弱者を助けなければならないというマナーがある。
00:20 秘密結社:存在そのものが秘匿されている、存在は公開されているが誰が構成員であるかが秘匿されている、あるいは目的や活動内容が秘匿されている結社のこと。代表的な秘密結社としてフリーメーソンがある。実態は単なる社交クラブだったりするのだが、存在や活動を秘密にしているというだけで、政府や為政者にとっては反社会的集団として警戒するに値するらしい。
00:21 諜報:インテリジェンスとも。国家の安全保障にかかわる情報のこと。これを収集、分析する活動を「諜報活動」「スパイ活動」と言う。諜報は国家の運営上きわめて重要なものであるため、多くの国では他国による諜報活動を取り締まる傾向があり、最近では中国によって日本人がスパイ容疑をかけられ、身柄を拘束されたケースがある。→http://www.jiji.com/jc/zc?k=201509/2015093000768&g=soc
00:30 モサド:イスラエルの諜報機関「イスラエル諜報特務庁」の通称。イギリスの「MI6(現SIS)」、アメリカの「CIA」と並ぶ、世界的に有名なスパイ組織。
00:41 仕立て屋:テーラー(tailor)とほぼ同義。特に顧客の要望や体型を組み込んでスーツ、ジャケット、パンツ、シャツなどを仕立てる、いわゆるオーダーメイドの服屋を指すことが多い。日本では衣服を既製品として購入することが多いが、イギリスなどでは未だにスーツをいちから仕立てる文化が残っているらしい。
01:08 『ニンジャスレイヤー』:ブラッドレー・ボンド&フィリップ・ニンジャ・モーゼスによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説。海外の人がよくやる「勘違いされたニッポン」を舞台に、ニンジャ同士の戦いとそれに翻弄される人々をシリアスな群像劇として描く。twitterで発信されたこともあって話題を呼んだ。
01:01 地上波:地上の送信所や中継局を使った放送のこと。衛星放送が登場したことで、それらと区別するために用いられる用語。
03:43 「こうずか」:好事家。物好きな人、風流な人を意味する。カジュアルにはマニア、オタクと表現しても間違いではない。
04:40 エモーティブ(emotive):「感動的な」「激しい感情を起こす」という意味の形容詞。
05:19 シネマフロンティア:正確には「札幌シネマフロンティア」。札幌駅とつながっているショッピングモール「JRタワー 札幌ステラプレイス」の7階・8階にある映画館。映画だけでなく、ライブ、落語、演劇など、さまざまな作品をデジタルコンテンツとして提供している。
05:24 「名画、名画、いわゆる名画」:そこまで連呼しなくてよい。
05:34 『ニュー・シネマ・パラダイス』:ジュゼッペ・トルナトーレ監督の1988年のイタリア映画。故郷に帰ってきた映画監督が、少年時代の映画館の主人との交流、青春を回想する。
05:42 「ごうきゅう」:号泣。声を上げてなくこと。
06:44 「趣味、趣味ならしょうがない、趣味なら」:そこまで連呼しなくてよい。
08:47 「集団で作るものって信用してない」:おそらく、この発言の裏には「集団思考(group think)」という概念がある。集団で合議する際、個人の意思決定よりも不合理で危険な意思決定が容認されてしまうケースがままある。たとえばアメリカのピッグス湾事件などが有名な事例。ここでは、たとえ映画制作者の個々が優れていても、集団になったとたんにおかしな方向へ走ってしまうことがあるのでは、という不信感を表明している。→集団思考-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%86%E5%9B%A3%E6%80%9D%E8%80%83
08:58 「すごい危険な方向か平凡な方向に寄っちゃう」:集団思考として知られる現象のひとつである「集団極性化」のこと。平常は穏健で節度ある思考のできる人々でも、大勢の中では極端な主張に同調してしまい、結果的に集団として極まった行動に出てしまう現象。過度に危険な方向に傾く現象を「リスキーシフト(risky shift)」、過度に注意深い・無難な方向に傾く現象を「コーシャスシフト(cautious shift)」と言う。
09:45 ジングル:ラジオ番組において、コーナーの変わり目やコマーシャルの入り・終わりに挿入される短い音楽のこと。ジングルがあると番組にメリハリが出て、リスナーも集中力を維持しやすくなる。 テレビ番組における「アイキャッチ」と同様の効果がある。
10:13 ぼーかろいどのぴー:ボーカロイドのP。PはProducerの略。
10:41 Ending Love Song:Radio Dialogueのエンディングテーマ。カノウソウスケ作詞・作曲・編曲。
11:52 ジャジー(jazzy):「ジャズ音楽風の」という意味の形容詞。
12:00 ぷっつん:プッツン。脳の血管が切れる、あるいは脳の神経が何本が切れている音を表す言葉。いわゆる「キレる」様を指して「プッツンする」と表現するほか、常識では考えられない発想や振る舞いをする人を「プッツンしている」などと表現することもある。『ジョジョの奇妙な冒険 第4部』において、主人公の東方仗助が後者の意味合いで用いる場面がある。
12:17 サブカル:サブカルチャー(subculture)の略称。社会の構成員の多数派が健全とみなすメインカルチャーと対照的に、少数派が支持するもの。欧米においては民族問題や反体制運動を内包するような概念だったが、日本では愛好する人が少ないマイナー趣味という程度の意味合いしかなく、オタク文化と重なり合うところが大きい。ただし、GARIOが経験する限り、サブカル好きとオタクの間にはやはり何らかの差があるようだ。→サブカルチャー-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%96%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC
12:19 テクノ:ここでは「テクノポップ(Techno pop)」のことを指している。シンセサイザー・シーケンサーなどの電子楽器を使ったポピュラー音楽で、レトロフューチャー・SF的な世界観を共有する。イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のブレイクを発端に、1970年代後半から1980年代前半に流行した。→テクノポップ-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%8E%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%97
12:55 「ひらがなで歌わせてるんで」:カノウが使用した某ボーカロイドは英語の音素に対応しておらず、英語の歌詞を歌わせる場合もひらがなを打ち込むしかない。
14:17 Ending Love Songの歌詞については、需要があれば公開する予定。
15:29 「事前の準備というものがない」:カノウとGARIOの両名は、収録前に打ち合わせなどはしていないし、台本も存在しない。一応、各コーナーを失念しないようにきわめてシンプルな構成台本があるのみである。もちろん、先攻-後攻の話題や読書コーナーのための書籍は、各自準備しておくことになっている。
16:49 媒体:媒介となるもののこと。メディアのこと。たとえば、自分の思想を表現したいとき、現代では文章・音楽・絵画・映像・演技・ダンス・お笑いなどの媒体(メディア)を利用できる。
17:06 サンプリング・ミュージック:録音された既存の音源(楽曲の一部や自然音)を組み合わせて用いることによって構築された音楽。テクノやヒップホップなどの分野でよく使われる。
17:53 平沢進:日本のテクノポップ・アーティスト。1979年にP-MODEL(後述)でメジャーデビュー、1989年以降はソロ活動もしている。コンピュータを中心とした科学技術的世界観と神話・民俗的世界観を調和させた無国籍・無時代サウンドとリリック、歌唱法を特徴とする。音楽のインターネット配信を世界に先駆けて実行し、観客参加型のストーリー仕立てのライブ「インタラクティブ・ライブ」を考案するなど、水面下でいろいろやっている。
18:03 かくぴーもでる:核P-MODEL。基本的には平沢進のソロ活動の名義のひとつだが、音楽性はP-MODEL的なのだと思われる(たぶん)。
18:19 今敏:日本のアニメ映画監督。故人。『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』『パプリカ』などの映画作品で有名。平沢進のファンであり、監督作品のテーマソングにも彼を何度か起用している。また葬儀の際には『千年女優』のテーマソングである平沢の楽曲『ロタティオン(LOTUS-2)』が流されたという。ちなみにカノウは『パーフェクトブルー』を一押しする。
18:24 「妄想代理人」:今敏監督の2004年から放映されたテレビアニメ作品。ローラースケートに野球帽、金属バットといった風体の通り魔「少年バット」の虚と実に翻弄される人々を描く。
18:36 ぴーもでる:P-MODEL。日本のテクノポップグループ。1979年デビュー、現在は活動休止中。YMO以降に誕生した「テクノ御三家」のひとつに数えられる。先述の平沢進がボーカル・ギターを務めていた。平沢以外のメンバーの交代が激しく、実質的には平沢のワンマングループだったようだ。
18:56 ビットマップ:正確には「BITMAP 1979-1992」。P-MODELの過去のライブ・プロモーション映像を収録したVHSあるいはDVD。DVD版は2014年に発売された。
19:33 「この頃のP-MODELが一番かっこいい」:正確には1991年から1993年の解凍期(一時的な休止からの再結成時)のP-MODELがGARIOの好みである。この解凍期に行われた1992年の渋谷公会堂でのライブが、BITMAPに主に収録されているコンテンツである。
19:45 『夢の島思念公園』:平沢進の楽曲。アニメ『妄想代理人』のオープニング曲。爽快なサウンドと平沢らしくない朗らかな情景描写の中にある不穏なリリックが印象的。
20:00 「歌詞をつぶやいたら……」:あらゆる表現物に対して誰かが権利を持っており、無断・無償で使用することは良くない。著作権とはそういうものらしいが、さて。
20:54 「ノイズっていうジャンルの音楽」:”伝統的な音楽的常識からは楽器と見なされないものを楽器や音源として使用し、楽曲を構成していく音楽。その名前自体がこのジャンルの特徴を簡潔に言い表しており、リズムや旋律は存在しない。”だってさ。 ノイズミュージック - Wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AF
21:02 サイン・ウェーブ:正弦波。もっとも基本的な音で「純音」と呼ばれる。音叉や口笛などがコレに近い。波をフーリエ解析をすると三角関数の和で表せるらしい。
21:07 あまちゃん:NHKの連続テレビ小説。2013年に放映された。世情に疎い我々ではあるが、世間的にはだいぶヒットしたらしい。
21:14 大友良英:日本の作曲家。「あまちゃん」などの劇伴音楽の他、ノイズミュージックの権威として知られる。
21:21 題名のない音楽会:日曜九時からテレビ朝日で放映しているテレビ番組。出光興産が提供する。「世界一長寿のクラシック番組」としてギネス認定されている。
21:30 「お茶の間にノイズ音楽が流れる」:題名のない音楽会、まさかの「ノイズ」特集 はしゃぐ「あまちゃん」大友良英、司会者は呆然 : J-CASTニュース | http://www.j-cast.com/2014/04/13202008.html
23:03 インダストリアル:語義的には「工業の、産業の」を意味する。インダストリアル - Wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB
24:29 さむしんぐにゅー:something new。「なにかあたらしいこと」
25:12 前衛:軍事活動において前方に置かれる人員のこと。あるいは芸術運動において時流の先駆けとなるもの。ここでは後者の意味で用いている。前衛と言われる作品を見ても多くの現代人は理解に苦しむわけだが、そもそも前衛を作ろうとしている人々は現代など眼中になく、未来を見据えているのだ。フランス語のavant-garde(アヴァンギャルド)に由来して、英語ではvanguard(ヴァンガード)なる語がある。
25:18 現代音楽:「現代聴かれている音楽」ではなく、西洋古典音楽の流れをくむ、二十世紀後半から現在までの音楽の潮流を指す。モダンという言葉ももうだいぶ古くなった。
25:19 スティーヴ・ライヒ:アメリカの作曲家。ミニマル・ミュージックの代表的作曲家である。
25:25 ミニマル・ミュージック:反復を中心に、できるだけ少ない変化で構成された音楽。「ミニマル」というのは「最小限の」という程度の意味合い。
26:10 ちなみにそのとき聞かせたのは “Piano phase”:https://youtu.be/i0345c6zNfM
26:53 フォロワー:一般的な意味で追従する人のこと。
26:55 リーダー:先導する人のこと。
27:02 「まったく新しいもの作ってないんですよ」:明らかに言い過ぎである。
27:26 「(科学でも)発見しただけの人、極限まで深める人がいる」:科学哲学者トマス・クーンによる古典的な分類では、科学研究という営みは、与えられたパラダイムの中でパズルを解くような「通常科学」と、古いパラダイムをひっくり返して新しいパラダイムを成立させる「科学革命」の2つに分けられる。通常科学と科学革命の両輪がそろって、科学はうまく発展していく。ここで言っている「発見しただけの人」は科学革命を行った人であり、「極限まで深める人」は通常科学にまい進する人である。
29:49 夏目漱石:明治から大正時代に活躍した日本の小説家、評論家、英文学者。代表作は『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『こゝろ』など。俗世を離れ、人生に対して高みの見物を決め込む文学流派「余裕派」の代表的人物とされる。旧千円札に描かれたくらいの有名人だが、明治期の作家の文章としては非常に読みやすく、内容も大衆小説的なので、興味本位で読んでみることをおすすめする。→夏目漱石-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%8F%E7%9B%AE%E6%BC%B1%E7%9F%B3
32:12 こっぱ:木端。木の削りくずのこと。転じて「取るに足らないもの」「値打ちのないもの」を意味する。
38:08 シュールレアリスム:超現実主義。フランスの詩人アンドレ・ブルトンが提唱した思想・芸術活動。現実を無視したかのような世界観、個人の意識より無意識・夢・偶然などを重視するさまは、見る人をキョトンとさせる。日本においてはシュールレアリスム絵画が有名だが、元来は詩人が先導したものなので、当然ながらシュールレアリスム文学も存在する。→シュールレアリスム-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%A0
38:11 自動書記:オートマティスム。夢うつつの状態での文章を書き留めたり、通常では考えられない速度で文章を書き出すなどの実験的文学手法。無意識あるいは意識下の世界を描写することで、まさに超現実を詩や文章に落とし込もうとするもの。→オートマティスム-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%A0
39:33 GARIOのtumblr:GARIOの同人作家としての主な活動の場「GARIO@DayNight」のこと。あなたが好事家なら訪れてみても良いかもしれない。→http://gario-triginal.tumblr.com/
40:44 Awake or not Awake:GARIOの書いた短編小説。陰性極まりない内容。
40:51 2D or not 2D:P-MODELの楽曲。これぞテクノポップと言うべきサウンドと電子の海へ航海に出るようなリリックが特徴。先述の「Awake or not Awake」はこの楽曲のタイトルの構造と歌詞中の「ノイズ」という単語のみ意識的に影響されており、内容的にはほぼ関係がない。
41:27 『ハムレット』:イングランドの劇作家・詩人シェイクスピア作の悲劇。「四大悲劇」のひとつに数えられる。父王の亡霊から叔父クローディアスによる王位簒奪の事実を知った王子ハムレットは、苦悩するが、ついには悲劇的な形で復讐を果たす。
41:29 「to be or not to be」:『ハムレット』に登場する非常に有名な台詞。どのように訳すかは文脈や訳者の意向に依存するが、おおむね「~すべきか、~すべきでないか」という風な意味である。
41:35 シェイクスピア:ウィリアム・シェイクスピア。イングランドの劇作家・詩人。
41:43 四大悲劇:シェイクスピア作の悲劇『ハムレット』『オセロー』『マクベス』『リア王』のこと。
41:54 「声に出して読みたい~」:おそらく、斎藤孝著『声に出して読みたい日本語』あたりが源流だと思われるフレーズ。発音の美しさ、韻の小気味よさなどの要因から、単に黙読するより音読したくなるケースは確かにある。
42:16 thou:「なんじは」「そなたは」。方言や古い小説・詩において用いられる。
42:32 “you lookst”: ここは“thou lookst” が正しい。
43:38 ヘーゲル:ゲオルグ・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル。ドイツの哲学者。ドイツ観念論の代表的人物。哲学業界以外の人にとっても、共産主義を提唱したカール・マルクスに多大な影響を与えた点で見過ごせない人物。→ヘーゲル-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%98%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB
43:39 カント:イマヌエル・カント。ドイツの哲学者。ドイツ観念論の祖とされ、のちの西洋哲学に多大な影響を与えている。ものすごく規則正しい人だったらしく、人々はカントの振る舞いを見て時計の針を直したという。現代の「理性を重視した価値観」や「人権に対する意識」はカントを源流にしているところが多く、我々は知らないうちにカントの手のひらに乗ってしまっていると言える。→カント-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%8C%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%88
44:27 ヴィトゲンシュタイン:ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン。オーストリア生まれ、イギリスで活躍した哲学者。かなり難解な理論の持ち主だそうだ。→ヴィトゲンシュタイン-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%92%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3
46:21 「同じ川の流れに足を踏み入れることはできない」:古代ギリシアの哲学者、ヘラクレイトスの言葉。ある川に足を踏み入れたとして、自分の足を取巻いていた水(流れ)はその次の瞬間には去って新たな水が来てしまい、自分が足を踏み入れた瞬間とは異なった状態になる。それゆえ川の流れは常に変転しており、厳密に「同じ」状態に戻ることはない。
48:14 ヴィンセント・ファン・ゴッホ:オランダ出身の画家。GARIOが失礼にもゴッホを無職扱いしているのは、生前、彼の絵はたった1枚しか売れなかったからである。ただし、晩年や死後における彼の評価は皆さんのご存じの通りである。→ゴッホ-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%83%E3%83%9B
49:34 「同じ志を持った人が~」:明治期には、同じ趣味や志を持った人の集まりを「同人」、彼らが出版する雑誌を「同人雑誌」と呼んでいた。現代では上記の意味に加えて、「商業目的ではない」「明確に趣味的な」という意味も含むと思われる。「立場は違えど志は同じでござるな」。
51:28 ニッチ(nitche):「生態学的地位」。ある生物が生態系の中で占める位置・範囲のことで、たとえばアフリカのヌーとアメリカのバッファローは、大型草食動物というニッチを持つ。現在の哺乳類の繁栄は、恐竜の絶滅によって空白となったニッチに哺乳類が流入したことによるとされる。転じて、消費者からのニーズがあるのにそれに気づいていない・それを提供する産業がないという市場を「ニッチ市場」と言い、そういう市場に挑戦する企業を「ニッチ産業」「スキマ産業」と言う。→ニッチ市場-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%83%E3%83%81%E5%B8%82%E5%A0%B4
53:41 阿部共実:日本の漫画家。著書に『空が灰色だから』『ちーちゃんはちょっとたりない』など。可愛らしい絵柄ながら、日常の不安や暗闇を容赦なくえぐり出す作風に定評がある。
53:45 『ちーちゃんはちょっとたりない』:阿部共実著。ちょっと頭の悪い「ちーちゃん」と主人公「ナツ」とを中心に、女子中学生のほのぼのした日常を描くだけでは到底終わらない漫画。「このマンガがすごい!2015 オンナ編」第一位。
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01:08 『ニンジャスレイヤー』:ブラッドレー・ボンド&フィリップ・ニンジャ・モーゼスによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説。海外の人がよくやる「勘違いされたニッポン」を舞台に、ニンジャ同士の戦いとそれに翻弄される人々をシリアスな群像劇として描く。twitterで発信されたこともあって話題を呼んだ。
01:01 地上波:地上の送信所や中継局を使った放送のこと。衛星放送が登場したことで、それらと区別するために用いられる用語。
03:43 「こうずか」:好事家。物好きな人、風流な人を意味する。カジュアルにはマニア、オタクと表現しても間違いではない。
04:40 エモーティブ(emotive):「感動的な」「激しい感情を起こす」という意味の形容詞。
05:19 シネマフロンティア:正確には「札幌シネマフロンティア」。札幌駅とつながっているショッピングモール「JRタワー 札幌ステラプレイス」の7階・8階にある映画館。映画だけでなく、ライブ、落語、演劇など、さまざまな作品をデジタルコンテンツとして提供している。
05:24 「名画、名画、いわゆる名画」:そこまで連呼しなくてよい。
05:34 『ニュー・シネマ・パラダイス』:ジュゼッペ・トルナトーレ監督の1988年のイタリア映画。故郷に帰ってきた映画監督が、少年時代の映画館の主人との交流、青春を回想する。
05:42 「ごうきゅう」:号泣。声を上げてなくこと。
06:44 「趣味、趣味ならしょうがない、趣味なら」:そこまで連呼しなくてよい。
08:47 「集団で作るものって信用してない」:おそらく、この発言の裏には「集団思考(group think)」という概念がある。集団で合議する際、個人の意思決定よりも不合理で危険な意思決定が容認されてしまうケースがままある。たとえばアメリカのピッグス湾事件などが有名な事例。ここでは、たとえ映画制作者の個々が優れていても、集団になったとたんにおかしな方向へ走ってしまうことがあるのでは、という不信感を表明している。→集団思考-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%86%E5%9B%A3%E6%80%9D%E8%80%83
08:58 「すごい危険な方向か平凡な方向に寄っちゃう」:集団思考として知られる現象のひとつである「集団極性化」のこと。平常は穏健で節度ある思考のできる人々でも、大勢の中では極端な主張に同調してしまい、結果的に集団として極まった行動に出てしまう現象。過度に危険な方向に傾く現象を「リスキーシフト(risky shift)」、過度に注意深い・無難な方向に傾く現象を「コーシャスシフト(cautious shift)」と言う。
09:45 ジングル:ラジオ番組において、コーナーの変わり目やコマーシャルの入り・終わりに挿入される短い音楽のこと。ジングルがあると番組にメリハリが出て、リスナーも集中力を維持しやすくなる。 テレビ番組における「アイキャッチ」と同様の効果がある。
10:13 ぼーかろいどのぴー:ボーカロイドのP。PはProducerの略。
10:41 Ending Love Song:Radio Dialogueのエンディングテーマ。カノウソウスケ作詞・作曲・編曲。
11:52 ジャジー(jazzy):「ジャズ音楽風の」という意味の形容詞。
12:00 ぷっつん:プッツン。脳の血管が切れる、あるいは脳の神経が何本が切れている音を表す言葉。いわゆる「キレる」様を指して「プッツンする」と表現するほか、常識では考えられない発想や振る舞いをする人を「プッツンしている」などと表現することもある。『ジョジョの奇妙な冒険 第4部』において、主人公の東方仗助が後者の意味合いで用いる場面がある。
12:17 サブカル:サブカルチャー(subculture)の略称。社会の構成員の多数派が健全とみなすメインカルチャーと対照的に、少数派が支持するもの。欧米においては民族問題や反体制運動を内包するような概念だったが、日本では愛好する人が少ないマイナー趣味という程度の意味合いしかなく、オタク文化と重なり合うところが大きい。ただし、GARIOが経験する限り、サブカル好きとオタクの間にはやはり何らかの差があるようだ。→サブカルチャー-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%96%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC
12:19 テクノ:ここでは「テクノポップ(Techno pop)」のことを指している。シンセサイザー・シーケンサーなどの電子楽器を使ったポピュラー音楽で、レトロフューチャー・SF的な世界観を共有する。イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のブレイクを発端に、1970年代後半から1980年代前半に流行した。→テクノポップ-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%8E%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%97
12:55 「ひらがなで歌わせてるんで」:カノウが使用した某ボーカロイドは英語の音素に対応しておらず、英語の歌詞を歌わせる場合もひらがなを打ち込むしかない。
14:17 Ending Love Songの歌詞については、需要があれば公開する予定。
15:29 「事前の準備というものがない」:カノウとGARIOの両名は、収録前に打ち合わせなどはしていないし、台本も存在しない。一応、各コーナーを失念しないようにきわめてシンプルな構成台本があるのみである。もちろん、先攻-後攻の話題や読書コーナーのための書籍は、各自準備しておくことになっている。
16:49 媒体:媒介となるもののこと。メディアのこと。たとえば、自分の思想を表現したいとき、現代では文章・音楽・絵画・映像・演技・ダンス・お笑いなどの媒体(メディア)を利用できる。
17:06 サンプリング・ミュージック:録音された既存の音源(楽曲の一部や自然音)を組み合わせて用いることによって構築された音楽。テクノやヒップホップなどの分野でよく使われる。
17:53 平沢進:日本のテクノポップ・アーティスト。1979年にP-MODEL(後述)でメジャーデビュー、1989年以降はソロ活動もしている。コンピュータを中心とした科学技術的世界観と神話・民俗的世界観を調和させた無国籍・無時代サウンドとリリック、歌唱法を特徴とする。音楽のインターネット配信を世界に先駆けて実行し、観客参加型のストーリー仕立てのライブ「インタラクティブ・ライブ」を考案するなど、水面下でいろいろやっている。
18:03 かくぴーもでる:核P-MODEL。基本的には平沢進のソロ活動の名義のひとつだが、音楽性はP-MODEL的なのだと思われる(たぶん)。
18:19 今敏:日本のアニメ映画監督。故人。『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』『パプリカ』などの映画作品で有名。平沢進のファンであり、監督作品のテーマソングにも彼を何度か起用している。また葬儀の際には『千年女優』のテーマソングである平沢の楽曲『ロタティオン(LOTUS-2)』が流されたという。ちなみにカノウは『パーフェクトブルー』を一押しする。
18:24 「妄想代理人」:今敏監督の2004年から放映されたテレビアニメ作品。ローラースケートに野球帽、金属バットといった風体の通り魔「少年バット」の虚と実に翻弄される人々を描く。
18:36 ぴーもでる:P-MODEL。日本のテクノポップグループ。1979年デビュー、現在は活動休止中。YMO以降に誕生した「テクノ御三家」のひとつに数えられる。先述の平沢進がボーカル・ギターを務めていた。平沢以外のメンバーの交代が激しく、実質的には平沢のワンマングループだったようだ。
18:56 ビットマップ:正確には「BITMAP 1979-1992」。P-MODELの過去のライブ・プロモーション映像を収録したVHSあるいはDVD。DVD版は2014年に発売された。
19:33 「この頃のP-MODELが一番かっこいい」:正確には1991年から1993年の解凍期(一時的な休止からの再結成時)のP-MODELがGARIOの好みである。この解凍期に行われた1992年の渋谷公会堂でのライブが、BITMAPに主に収録されているコンテンツである。
19:45 『夢の島思念公園』:平沢進の楽曲。アニメ『妄想代理人』のオープニング曲。爽快なサウンドと平沢らしくない朗らかな情景描写の中にある不穏なリリックが印象的。
20:00 「歌詞をつぶやいたら……」:あらゆる表現物に対して誰かが権利を持っており、無断・無償で使用することは良くない。著作権とはそういうものらしいが、さて。
20:54 「ノイズっていうジャンルの音楽」:”伝統的な音楽的常識からは楽器と見なされないものを楽器や音源として使用し、楽曲を構成していく音楽。その名前自体がこのジャンルの特徴を簡潔に言い表しており、リズムや旋律は存在しない。”だってさ。 ノイズミュージック - Wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AF
21:02 サイン・ウェーブ:正弦波。もっとも基本的な音で「純音」と呼ばれる。音叉や口笛などがコレに近い。波をフーリエ解析をすると三角関数の和で表せるらしい。
21:07 あまちゃん:NHKの連続テレビ小説。2013年に放映された。世情に疎い我々ではあるが、世間的にはだいぶヒットしたらしい。
21:14 大友良英:日本の作曲家。「あまちゃん」などの劇伴音楽の他、ノイズミュージックの権威として知られる。
21:21 題名のない音楽会:日曜九時からテレビ朝日で放映しているテレビ番組。出光興産が提供する。「世界一長寿のクラシック番組」としてギネス認定されている。
21:30 「お茶の間にノイズ音楽が流れる」:題名のない音楽会、まさかの「ノイズ」特集 はしゃぐ「あまちゃん」大友良英、司会者は呆然 : J-CASTニュース | http://www.j-cast.com/2014/04/13202008.html
23:03 インダストリアル:語義的には「工業の、産業の」を意味する。インダストリアル - Wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB
24:29 さむしんぐにゅー:something new。「なにかあたらしいこと」
25:12 前衛:軍事活動において前方に置かれる人員のこと。あるいは芸術運動において時流の先駆けとなるもの。ここでは後者の意味で用いている。前衛と言われる作品を見ても多くの現代人は理解に苦しむわけだが、そもそも前衛を作ろうとしている人々は現代など眼中になく、未来を見据えているのだ。フランス語のavant-garde(アヴァンギャルド)に由来して、英語ではvanguard(ヴァンガード)なる語がある。
25:18 現代音楽:「現代聴かれている音楽」ではなく、西洋古典音楽の流れをくむ、二十世紀後半から現在までの音楽の潮流を指す。モダンという言葉ももうだいぶ古くなった。
25:19 スティーヴ・ライヒ:アメリカの作曲家。ミニマル・ミュージックの代表的作曲家である。
25:25 ミニマル・ミュージック:反復を中心に、できるだけ少ない変化で構成された音楽。「ミニマル」というのは「最小限の」という程度の意味合い。
26:10 ちなみにそのとき聞かせたのは “Piano phase”:https://youtu.be/i0345c6zNfM
26:53 フォロワー:一般的な意味で追従する人のこと。
26:55 リーダー:先導する人のこと。
27:02 「まったく新しいもの作ってないんですよ」:明らかに言い過ぎである。
27:26 「(科学でも)発見しただけの人、極限まで深める人がいる」:科学哲学者トマス・クーンによる古典的な分類では、科学研究という営みは、与えられたパラダイムの中でパズルを解くような「通常科学」と、古いパラダイムをひっくり返して新しいパラダイムを成立させる「科学革命」の2つに分けられる。通常科学と科学革命の両輪がそろって、科学はうまく発展していく。ここで言っている「発見しただけの人」は科学革命を行った人であり、「極限まで深める人」は通常科学にまい進する人である。
29:49 夏目漱石:明治から大正時代に活躍した日本の小説家、評論家、英文学者。代表作は『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『こゝろ』など。俗世を離れ、人生に対して高みの見物を決め込む文学流派「余裕派」の代表的人物とされる。旧千円札に描かれたくらいの有名人だが、明治期の作家の文章としては非常に読みやすく、内容も大衆小説的なので、興味本位で読んでみることをおすすめする。→夏目漱石-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%8F%E7%9B%AE%E6%BC%B1%E7%9F%B3
32:12 こっぱ:木端。木の削りくずのこと。転じて「取るに足らないもの」「値打ちのないもの」を意味する。
38:08 シュールレアリスム:超現実主義。フランスの詩人アンドレ・ブルトンが提唱した思想・芸術活動。現実を無視したかのような世界観、個人の意識より無意識・夢・偶然などを重視するさまは、見る人をキョトンとさせる。日本においてはシュールレアリスム絵画が有名だが、元来は詩人が先導したものなので、当然ながらシュールレアリスム文学も存在する。→シュールレアリスム-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%A0
38:11 自動書記:オートマティスム。夢うつつの状態での文章を書き留めたり、通常では考えられない速度で文章を書き出すなどの実験的文学手法。無意識あるいは意識下の世界を描写することで、まさに超現実を詩や文章に落とし込もうとするもの。→オートマティスム-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%A0
39:33 GARIOのtumblr:GARIOの同人作家としての主な活動の場「GARIO@DayNight」のこと。あなたが好事家なら訪れてみても良いかもしれない。→http://gario-triginal.tumblr.com/
40:44 Awake or not Awake:GARIOの書いた短編小説。陰性極まりない内容。
40:51 2D or not 2D:P-MODELの楽曲。これぞテクノポップと言うべきサウンドと電子の海へ航海に出るようなリリックが特徴。先述の「Awake or not Awake」はこの楽曲のタイトルの構造と歌詞中の「ノイズ」という単語のみ意識的に影響されており、内容的にはほぼ関係がない。
41:27 『ハムレット』:イングランドの劇作家・詩人シェイクスピア作の悲劇。「四大悲劇」のひとつに数えられる。父王の亡霊から叔父クローディアスによる王位簒奪の事実を知った王子ハムレットは、苦悩するが、ついには悲劇的な形で復讐を果たす。
41:29 「to be or not to be」:『ハムレット』に登場する非常に有名な台詞。どのように訳すかは文脈や訳者の意向に依存するが、おおむね「~すべきか、~すべきでないか」という風な意味である。
41:35 シェイクスピア:ウィリアム・シェイクスピア。イングランドの劇作家・詩人。
41:43 四大悲劇:シェイクスピア作の悲劇『ハムレット』『オセロー』『マクベス』『リア王』のこと。
41:54 「声に出して読みたい~」:おそらく、斎藤孝著『声に出して読みたい日本語』あたりが源流だと思われるフレーズ。発音の美しさ、韻の小気味よさなどの要因から、単に黙読するより音読したくなるケースは確かにある。
42:16 thou:「なんじは」「そなたは」。方言や古い小説・詩において用いられる。
42:32 “you lookst”: ここは“thou lookst” が正しい。
43:38 ヘーゲル:ゲオルグ・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル。ドイツの哲学者。ドイツ観念論の代表的人物。哲学業界以外の人にとっても、共産主義を提唱したカール・マルクスに多大な影響を与えた点で見過ごせない人物。→ヘーゲル-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%98%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%AB
43:39 カント:イマヌエル・カント。ドイツの哲学者。ドイツ観念論の祖とされ、のちの西洋哲学に多大な影響を与えている。ものすごく規則正しい人だったらしく、人々はカントの振る舞いを見て時計の針を直したという。現代の「理性を重視した価値観」や「人権に対する意識」はカントを源流にしているところが多く、我々は知らないうちにカントの手のひらに乗ってしまっていると言える。→カント-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%8C%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%88
44:27 ヴィトゲンシュタイン:ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン。オーストリア生まれ、イギリスで活躍した哲学者。かなり難解な理論の持ち主だそうだ。→ヴィトゲンシュタイン-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%92%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%88%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3
46:21 「同じ川の流れに足を踏み入れることはできない」:古代ギリシアの哲学者、ヘラクレイトスの言葉。ある川に足を踏み入れたとして、自分の足を取巻いていた水(流れ)はその次の瞬間には去って新たな水が来てしまい、自分が足を踏み入れた瞬間とは異なった状態になる。それゆえ川の流れは常に変転しており、厳密に「同じ」状態に戻ることはない。
48:14 ヴィンセント・ファン・ゴッホ:オランダ出身の画家。GARIOが失礼にもゴッホを無職扱いしているのは、生前、彼の絵はたった1枚しか売れなかったからである。ただし、晩年や死後における彼の評価は皆さんのご存じの通りである。→ゴッホ-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%83%E3%83%9B
49:34 「同じ志を持った人が~」:明治期には、同じ趣味や志を持った人の集まりを「同人」、彼らが出版する雑誌を「同人雑誌」と呼んでいた。現代では上記の意味に加えて、「商業目的ではない」「明確に趣味的な」という意味も含むと思われる。「立場は違えど志は同じでござるな」。
51:28 ニッチ(nitche):「生態学的地位」。ある生物が生態系の中で占める位置・範囲のことで、たとえばアフリカのヌーとアメリカのバッファローは、大型草食動物というニッチを持つ。現在の哺乳類の繁栄は、恐竜の絶滅によって空白となったニッチに哺乳類が流入したことによるとされる。転じて、消費者からのニーズがあるのにそれに気づいていない・それを提供する産業がないという市場を「ニッチ市場」と言い、そういう市場に挑戦する企業を「ニッチ産業」「スキマ産業」と言う。→ニッチ市場-Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%83%E3%83%81%E5%B8%82%E5%A0%B4
53:41 阿部共実:日本の漫画家。著書に『空が灰色だから』『ちーちゃんはちょっとたりない』など。可愛らしい絵柄ながら、日常の不安や暗闇を容赦なくえぐり出す作風に定評がある。
53:45 『ちーちゃんはちょっとたりない』:阿部共実著。ちょっと頭の悪い「ちーちゃん」と主人公「ナツ」とを中心に、女子中学生のほのぼのした日常を描くだけでは到底終わらない漫画。「このマンガがすごい!2015 オンナ編」第一位。
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